共通データ仕様の活用方法 (1/3)

用語の活用

 用語とは、項目に登録しても良い文字や数値の事です。例えば空調設備の設備の種類の項目には「空調機」と登録するという決まり事です。クーラーとか室内機と登録してはいけません。この様な用語を集めた用語集を共通データ仕様では16種類用意しています。例えば「施設の部位」という用語集の一部を抜粋すると以下の様な用語が登録されています。この例では電灯・動力設備の分類の呼び方が記載されています。

登録する用語  定義
— 電灯・動力設備 —
外灯屋外に向けた灯火。建物の外壁や軒下などに設置しているものも含む
照明器具屋内の照明設備。但し“非常用照明装置”、“誘導灯”を除く
その他電灯設備これを選択した時には、具体的な部位は文で補足として追記する必要があります。尚、舞台照明はその他に分類しています
制御機器 
その他動力設備これを選択した時には、具体的な部位は文で補足として追記する必要があります
コンセント・スイッチ
フォトセンサー光センサ。計測値の表示や出力を目的とせず、照度の自動調整(省エネ)、人感検知(自動ドア)、セキュリティ(侵入検知)等の目的で設置する光センサーです。計測目的の場合は単に”センサー”とし、その属性に種別を登録します。
その他電気設備これを選択した時には、具体的な部位は文で補足として追記する必要があります

この用語に従うと、例えば蛍光灯が壊れた時には設備の分類の項目には「照明器具」と記載しなくてはなりません。これは、登録する内容がバラバラだと後で検索したり集計したりする時に不便だからです。また、この用語が事業者毎にバラバラだと、多数の事業者と契約する自治体の様なオーナーは事業者毎に記載内容がバラバラなので困ります。また、事業者が交替する時にも記載内容が変わってしまうため困ります。従って、用語は紙の報告書、利用者向けのシステムの画面(電子帳票や一覧表)、PDF等の表示用電子データ、CSV等の処理用電子データのいずれでも使用する必要があります。

 一般的にFMシステムでは利用者の利便性を確保するために、この様な分類や現象や原因などの項目はプルダウンメニューになっている事が多いようです。そこで、システムの管理者向けに用語はExcelファイルでも用意してあります。管理者はこのExcelファイルから必要な用語を切り出し、自身が担当するシステムの仕様に合わせて使用(インポート)する事で、手間をかけずにプルダウンメニューを用語に合わせる事が可能です。

用語活用の工夫

 用語は既に記述した様にプルダウンメニュー等に登録して、利用者がイチイチ用語なのかどうかを考える必要が無い様活用して頂く事を期待しています。それ以外の使い方については、特に指定していません。下記の様な使い方についても共通化した方が良いというご意見も頂きましたが、調査したところ各社の工夫により使い方は幅広く、現在は競争領域でありまだ共通化に相応しくないと判断しています。

■用語の使い方例

  • 分類してプルダウンメニューを階層化する
    例えば、「施設の部位」には「基礎」や「床」など建物自身の部位と、「フェンス」「門扉」などの建物外の部位、更には各種設備が混在しています。そこで、プルダウンメニューを階層化して、「施設の部位」を「建物内部」「建物外部」「敷地上」に分ける方法や、設備の種類ごとに分けておく方法があります。これにより、アプリ等で表示されるプルダウンメニューが短くなり、目的の用語を探しやすくなる効果があります
  • 更に細かな情報を選択できるようにする
    例えば、「施設の部位」には「屋上」という用語が定義されています。施設管理の観点では、その屋上がどの様な部材でできているのかを分析したい場合があります。その様な場合、前項同様にプルダウンメニューを階層化し、下記の用語集よりも細かな単位で選択可能とする使い方も可能です。例えば、屋上であれば、「大分類:建物外部、中分類:屋上、小分類:屋上床(アスファルト露出防水)」などとする方法が考えられます。この例では中分類が共通データ仕様に従った用語という事になります。
  • 部位や設備と現象を結び付ける
    「不具合の原因」や「不具合の現象」は多くの場合部位や設備と関係があります。例えば、部位が「内壁」の場合の不具合現象であれば、「破損」や「汚損」はあり得ますが、「不点灯」や「発電不良」はあり得ません。そこで、プルダウンメニューを階層化して上位階層に部位や設備を登録し、現象や原因の用語を減らす方法があります。この様にすることで、原因や現象のプルダウンメニューを短くするだけでなく、分析時に部位や設備と現象や原因を結び付けて統計処理するなど、分析精度が向上する事が期待できます。同様に、現象と原因も関係づけられますね。

用語の追加

 本ホームページで繰り返し記載してありますが、用語は常に増え続け、既存の用語も変化していくものです。従って、共通データ仕様の利用者は不足する用語を追加する必要があります。利用者個々に追加してしまうと同じ内容の用語を別な単語で登録してしまうかもしれません。そこで、PPP共通データ仕様協議会では用語の追加の提案をお願いしています。追加提案のフォームはありませんが、本ページ右上の「コメント投稿」から事務局に連絡する事で追加できます。事務局は提案を受け取ると協議会の該当WGに提案内容を諮り、問題なければ追加します。提案は協議会のメンバであれば誰でも可能です。メンバになるには、やはり右上の「協議会参加」から連絡先のメールアドレスなどを登録する事で申請できます。