共通データ仕様 / 項目に登録する用語の定義 (Enumeration)

項目に登録する用語の一覧のインデックス

■法人を表現する帳票に登録する用語の一覧
 地方公共団体や民間団体などの各種法人に関する用語の定義です。汎用的に用いられることを期待しています。

■施設を表現する帳票に登録する用語の一覧
 施設・施設が入居する建物、建物が立地する土地、施設に設置する各種設備などに関係する用語の定義です。主に、公共施設の管理業務において、施設の基本情報になると共に、事業者間の引継ぎや連絡などを効率化します。

  • 建物の種別 (BuildingCategory)
    建物の用途区分を表現する用語を例示しています。この記載されている用語に限定するための規定ではなく、参考とするための例示です。内容は「建築基準法施行規則(別記様式)」に記載している建築物用途区分です。実際に何を登録するのかは、関係者間で調整する必要があります。
  • 建物の用途 (BuildingUsage)
    建物の用途を表現する用語の一覧です。内容は「都市計画基礎調査実施要領(平成 3 年 5 月国土交通省都市局)」に準拠しています。
  • 土地の用途 (LandUsage)
    コア・データモデルの土地の用途を表現する用語の一覧です。内容は「都市計画基礎調査実施要領 (平成 3 年 5 月国土交通省都市局)」の土地コードの区分です
  • 土地の用途地域(LandUseZone)
    土地の用途地域を表現する用語の一覧です。内容は「都市計画法」の用途地域の定義です。

■いろいな帳票で共通に用いられる用語の一覧
 公共施設や施設管理に限らず、広く一般的な帳票で利用されると思われる値の定義です。

  • 連絡先の種類 (ContactPointType)
    連絡先の種類を表す用語です。ContactPointに複数の連絡先を登録する場合に連絡先の種類をcontactTypeという項目に登録します。
  • 制御対象 (ControlledProperty)
    センサや制御機器などの各種デバイスが検知や操作の対象とするものを表現する用語の一覧です。
  • ID種別 (IdentificatonType)
    各種IDを登録するためのパーツである”IdentificationGroup”にIDを登録する際、IDの種別を表現するための用語の一覧です。

■施設管理の帳票に記載する用語の一覧
 施設を管理する際に発生事象に関して登録する値を共通化するための用語の定義です。主に、公共施設の管理業務において、日々の点検や修繕をレポートする際に利用します。

  • 施設の部位 (BuildingComponent)
    公共施設の敷地や建物の部位を記載する際の用語の一覧です。不具合発生時に発生個所を登録する際などに利用します。
  • 不具合原因 (Cause)
    施設の不具合を発生させた原因を記載する際の用語の一覧です。
  • 簡易処置 (DamageControl)
    施設の不具合に対する機器交換などを含まない簡易処置を記載する際の用語の一覧です。
  • 不具合現象 (Phenomenon)
    施設の不具合の現象記載する際の用語の一覧です。
  • 報告書種別 (ReportCategory)
    報告書(Report)の種別(category)に登録する用語を例示しています。この記載されている用語に限定するための規定ではなく、法令で定められている報告書の記述の揺れを避けるために参考とするための例示です。
  • 不具合重要度 (ComplaintSeverity) — レビュー中の用語です
    案件(Complaint)のseverityMarkに登録する用語の一覧です。

用語とは

■登録用語を予め定義する必要性

 情報交換やデータ分析を行う場合、帳票の項目に登録される「用語」がまちまちだと困ります。例えば、子供が学校の壁にいたずら書きをした場合の「不具合レポート」という帳票を考えると、その不具合の内容を登録する際に「汚損」「塗料付着」「汚れ」「いたずら書き」など色々な表現方法が混在してしまうことが予想されます。そこで、登録時には、予め決まった用語を登録する様に示し合わせておきます。この予め用語の選択肢を登録しておく機能を、Excelなどの表計算ソフトではプルダウンメニューとかドロップダウンリストと呼びますが、同じように予め用語を定義しておく手法は実世界の帳票でもコンピュータでも良く活用されます。

 登録しても良い用語を予め決めておくと、情報交換やデータ分析が容易になるだけでなく、データ登録時の作業員の手間も削減できる可能性があります。例えば、表計算ソフトの様にプルダウンメニューを用意しておくことで作業者がイチイチ文字を打ち込む手間が避けられます。一方、データの値は一旦登録してしまうと、変換や名寄せが難しく、共通化すべきデータ仕様の中でもっとも重要なものです。

技術情報

■「用語の一覧」について

 登録する用語が決まっている項目を列挙型、または列挙型項目と言います。一般にはEnumやEnumerationと呼ぶ場合の方が多いかもしれません。定義している用語は列挙型メンバと言います。一部の言語では列挙型メンバの定義順序に意味がありますが、本規定では定義順序は意味を持ちません。これは、項目に登録する値は列挙型メンバに定義した文字列自体を登録するためです。

 本データ仕様に準拠したと称するには、ここに開示する用語の一覧に従った値でデータを登録する必要があります。繰返しになりますが、本仕様は団体間のデータ交換や都市OSにデータ登録するための仕様ですので、各事業者独自のシステム内まで準拠する必要はありません。

■用語の一覧の見方

 各用語定義の見方は以下の通りです。

  • 登録する用語: 項目に登録しても良い用語の一覧です
  • 定義: 各用語の説明です

 各用語定義には技術情報も掲載されていますが、技術情報の各項目は以下の意味を持ちます。

  • 定義名: 定義に与えられた名称です。データモデルやデータパーツの説明から参照するためにつけられた名前です
  • 継承元、参照元: 用語定義のもととなった規定類です
  • URI: 定義名には他の団体等で策定したものと同名の可能性があるため、識別するためのURLです。但し、JSON-LDには用語の定義は規定されていませんので、協議会独自の活動となります
  • 補足: 文字通り、補足です

■用語のダウンロード

 用語の一覧をExcelファイルで提供しています。FMシステムに用語をインポートする際は、このExcelファイルをFMシステムの仕様に合わせて加工/形式変換してご利用下さい。尚、2024-01-30時点でレビュー中の用語含めて掲載してありますので、その点ご承知おきください