観測活動 (Observation) — センサデータWGで検討中のデータモデルです。

説明

2025-10-20

 観測した結果を表現するデータモデルです。「観測手順」内の「観測指示」に対応します。但し、観測実行時に全ての観測手順に対して観測指示が生成されるとは限りません。

データモデル

2025-10-21

 下表の「呼称」の列は、説明文やケーススタディで用いる項目の名称です。仕様としては意味を持たない情報ですが、本来の項目名であるAttribute nameは日本語話者にとっては感覚的に理解しにくいため、便宜上定義してあります。

Data Model説明
Attribute name呼称回数type補足
id観測活動ID1::1Text測定値を一意に識別する識別子。NGSI-LDの仕様に合わせ、次の形式の識別子とします。文字列の”urn:ngsi-ld:Observation”<一意となる文字列>です。<一意となる文字列>は一意となる文字列であれば何でもよいですが、本項目値全体でurnの規格に合致する必要がある。
type1::1Text必ず”Observation”の文字列でなくてはなりません。
stepType作業タイプ0::1Text「観測手順(Procedure)」で定義した各「作業項目 (steps)」のstepTypeです。定義した手順の場合は必須ですが、定義していない作業の場合は省略します。
refProcedure手順ID0::1Relationshipこの観測活動が基づく「観測手順 (Procedure)」のIDです。「観測手順」で定義した「手順ID」です。手順に基づく観測活動の場合は必須です。
name作業名0::1Text観測手順 (Procedure)」に基づく場合は「観測手順」内の「作業項目 (ProcedureSteps)」の各ステップで定義した「作業名」です。手順に基づく作業の場合は、手順IDとこの作業名またはステップ番号で作業を特定できるため、どちらかは必須です。尚、ステップ番号で識別する場合も作業名を付与する事を推奨します。
stepNumberステップ番号0..1Number観測手順 (Procedure)」に基づく場合は「観測手順 (Procedure)」内の「作業指示 (ProcedureSteps)」で定義した「ステップ番号」です。
description説明0..1Textこの観測活動に関する概要説明です。
performedAt実施日時1..1DateTime観測活動を実施した日時です。開始と終了を明示する必要がある時は、2項目のArrayで開始日時・終了日時の順番で指定します。
2..2Array
(DateTime)
operator実施者0..1Text実施主体を区別するための情報です。データを流通する観点から個人名は望ましくありません。
refFeatureOfInterest観測対象0..1Relationship観測対象の「設備」「部位」「備品」をリンクするためのそれぞれのIDです。
results観測結果1..nArray観測結果と共に、付随する情報を登録する構造体です。付随する情報とは、例えば室温の測定結果と共に、外気温や日照量などの分析に役立つ情報を指します。主たる測定結果はArray内の一つ目の要素に格納します。このArrayの要素には以下のみっつの形式があります。
— 作業が「測定」であった時の項目 —
observedProperty観測特性0..1Text作業が測定であった時、実際に測定した属性。温度、湿度、圧力など。用語は「制御対象(ControlledProperty)」です。
value測定値1..1Number
Text
Boolean
Array
StructuredValue
作業が測定であった時、測定値。値は数値とは限りません。
unit単位0..1Text測定値の単位です。単位は基本的にJIS Z 8000に従う必要があります。業界標準などの単位を採用する場合でも、JISの機械的に変換できることがのぞましいです。
precision精度0..1Number測定値の精度です。
thresholdBreached逸脱閾値名0..1Text逸脱した閾値。最も重篤な閾値名を記述する。但し、逸脱していなくても記述して明示的に”閾値内”を設定しても構いません。
actionTaken処置0..1Text実際に行った処置を記述します。例えば、閾値を逸脱した場合に実施した処置などです。
notes補足0..1Text補足です。
— 作業が「確認」であった時の項目 —
observedState観測状態1..1Text「期待状態(expectedState)」に対し実際に確認した状態です。
match一致1..1Boolean期待状態と観測状態が一致している場合にはtrue、一致しない場合はfalseを登録します。
actionTaken処置0..1Text実際に行った処置を記述します。例えば、期待値と異なっていた場合に実施した処置などです。
notes補足0..1Text補足です。
— 作業が「サンプル採取」であった時の項目 —
sampleIdサンプルID1..nArray採取したサンプルを識別する識別子です。この識別子は共通データ仕様では定義しません。運用毎に定義する必要があります。
notes補足0..1Text補足です。

技術情報

2025-10-20

定義名Observation
継承元データモデルデータモデルとしての継承元はありませんが、Semantic Sensor Networkの仕様やデータ社会推進協議会(DSA)の検討結果に基づいています。
参照データモデルなし
URIhttps://ppp-database.org/spec/datamodel/Observation/
JSON Schema未作成。仕様確定後作成予定。
このJSON SchemaはNormalized形式に対応しています。必要に応じて、形式チェックの項目を追加するなどして利用する事ができます。本JSON Schemaはデータ仕様の変更や、JSON schemaに対する要望により、予告なく更新されます
補足各種測定作業や確認作業の実施結果に対応するデータモデルです。

更新情報

■コメントおよび更新の一覧

コメント日コメント内容対応更新日
2025-10-20センサデータWG内部の検討用のドラフトを内部向けに公開しました。2025-10-20