PPP共通データ仕様協議会について

 PPP共通データ仕様協議会(以下、「本協議会」)は特定非営利活動法人日本PFI・PPP協会(以下「PFI協会」)が設置した、データ仕様の共通化を促進するためのコミュニティーです。PFI協会は官民連携や公民連携などと呼ばれる活動を進める団体で、会員様は主に自治体と民間企業です。自治体の会員様は、人口カバー率で95%程度に達しています。PFI協会では、官民連携のカタチがICTの分野に拡がっていく状況をとらえ、従来からスマートシティに関する普及活動を進めてきました。その結果、更にICT分野での官民連携を拡大していくためにはコンピューター間でデータを交換する前提となる「都市OS(データ連携基盤)」の整備や「データ仕様」の共通化が必須との認識に至り、2021年にPFI協会内に新たにPPP共通データ仕様協議会(当初の名称は都市OS利活用協議会でした)をを設置いたしました。

協議会の必要性

 人に生活するのに必要な情報に関する全ての帳票をトップダウンで完璧に定義することは現実的ではありません。余りに膨大な種類の帳票を定義しなくてはなりませんし、人の生活自体がどんどん変わっていってしまいますので帳票もどんどん改版していく必要があります。従って、情報を持っている団体や情報が欲しい団体が集まり、共にニーズとアイデアを持ち寄って帳票を決める「コミュニティー」が必要となります。スマートシティにおいては、スマートシティへの参加者を予め限定することは望ましくありませんから、そのコミュニティーにより策定された帳票は広く一般に公開され、新しいニーズやアイデアによって進化させていく必要もあります。従ってこのコミュニティーでは、当初は単純で限られた帳票から共通化する事になりますが、時間をかけて徐々に対象とする情報の範囲を拡大していくことになります。PFI協会は、このコミュニティーとして本協議会を設置すると共に、共通化した仕様を一般に公開するためにこのホームページを開設しました。

 尚、PPP共通データ仕様協議会は多様な自治体や民間団体が参加することが可能です。勉強のためだけに参加する事も構いませんし、自社が持っている仕様を公開するために参加することも構いません。参加方法はこちらに記載します。

データ仕様を共通化する活動

 既に記述しましたが、「データ仕様」とは、情報をやり取りするためのコンピュータ用の帳票に関する取り決め事の総称です。つまり、帳票のひな形や項目に登録する用語や数値に関するルールなど、決めごと全般を指しています。本協議会が進めているデータ仕様を共通化する活動は、大きく分けて、仕様共通化の意義や成果を広める活動、仕様策定に関する活動、そして仕様策定後に継続して仕様を進化させる活動の三つに分けられます。以下、順番に紹介します。

〇仕様共通化の意義や成果を広める活動
 本協議会では、包括施設管理に関心がある自治体や事業者を直接訪問して説明する活動を積極的に進めています。また、2ヶ月から3ヶ月に一度程度の頻度で先進自治体や有識者を招いた各種セミナーにて講演活動を進めています。また、少し技術寄りですが、「都市OS勉強会」など、市販の本では得られないような知識も得られます。

〇仕様策定に関する活動
 共通化するデータ仕様の検討は、WG(ワーキンググループ)を協議会内に設置して検討します。現在(2024-05-02)、施設管理WGを設置しています。WGには本協議会のメンバであれば誰でも参加可能ですが、必要に応じて外部の有識者も参加頂いてデータ仕様の検討を進めます。

〇仕様策定後の活動
 WGでデータ仕様を策定し、協議会で承認されたら、本ホームページに公開します。公開した仕様は誰でも利用可能です。データ仕様に対する新たなニーズやアイデアを見つけたら更に議論を重ねて仕様を強化していきます。
 従って、本ページに公開している仕様は「こうすべきだ」「この範囲で設計しなさい」という、データモデルの利用者の参加者を縛るものではありません。具体的な利用法帆は利用ルールに記載しました。